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竜牙は連れてこられたリビングのイスに座った。
女性は竜牙の向かい側にテーブルを挟んで座った。
少し遅れて光もやって来る。
「光、お客様に飲み物を出しなさい」
「…はい」
光は壁づたいにキッチンへ入っていく。
それを見ていた竜牙。
「彼女は何であんな風に歩くんだ?」
「光は生まれつき目が見えないんですよ」
クスクスと笑う。
「では何故、彼女に飲み物を持ってくるように言った!」
―バンッ
竜牙はテーブルを叩いて怒鳴った。
―コト
「あ、あの…の、飲み物です…」
光はそんな竜牙に怯えながらコップをテーブルの上に置いた。
「わるいな」
「い、いえ…」
竜牙は優しく笑いながら、少し小柄の光の頭を撫でてやった。
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