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「ほら、あの子」
「朝ラッパ吹いてた?」
「そうそう」
……さっきからいろんな人の声が耳に入ってすごく恥ずかしい。
多分今の私は顔が真っ赤なのだろう。顔全体が熱い。
「ねね、さっきのアレどうやって吹いたの?」
「へ?」
茶色い髪の毛の女の子が私の机の前でしゃがんでしゃべりかけてきた。
「いやね、ずっと見てたんだけどすごいよアンタ」
「いえ、そんな、こと…は…」
「あ、名前言い忘れてた。あたし橋本悠子(ﾊｼﾓﾄ ﾕｳｺ)。よろしくね」
「えと、蔭梨日向……です…」
「もしかして、日向は吹奏楽部入るの?」
「(呼び捨て…!)吹奏楽部……ですか…?」
さっき、トランペットを吹いた時すごく楽しかった。
世界が、輝いて見えた。
「まぁ仮入部も出来るしそんなに早く決めなくてもいいけど…」
「入ります、私」
「え?」
「吹奏楽部、入ります」
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