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俺は固まってしまった劉備達に
「お~い大丈夫か?」
と恐る恐る縛られたままの格好で声をかけると張飛のただでさえでかい両目がさらに大きく開き
「俺が部下に殺されるだと?
嘘をつくならもっとまともな嘘にしろ。」
今にも切り掛からんと蛇矛を担いだまま近づいてきた。
俺はビビりながらも万が一攻撃してきた時避けれるよう準備をして張飛を見ているとさっきの男と少年が現れ張飛を止めた。
張飛はその二人を退かすと
「邪魔をするな簡擁、田豫お前らも斬るぞ。」
と叫び蛇矛を振り上げた。
簡擁は溜め息をつくと
「確かにこんな馬鹿の下にいたい奴なんていないな。
小僧の言ってることは正しいな。」
と軽く張飛を馬鹿にしながらこちらを向くと腰にさしていた剣を抜き美羽と俺の縄を切ってくれた。
勿論そんな事をして張飛が黙って見ている訳もなく田豫を放り投げると
「簡擁、なにしてやがる。」
さらに目を大きく開いて睨みながら近づくと蛇矛を振り上げた。
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