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劉備と関羽は相変わらず不機嫌そうに俺達を睨んでる張飛を宥めながら挨拶に答えると劉備は張飛を関羽に押し付けてこちらに向き直って
「まず最初に謝っておく私のせいでそんな怪我をさせてしまった。
申し訳ない。」
と言ってオッサンに頭を下げようとした。
するとオッサンが面白いぐらいに慌てて
「そ、そんなことないです。
自分が未熟だっただけですから。」
と言いながら劉備を制止すると何故かオッサンが頭を下げた。
当然劉備は困っていたのでオッサンにやめるように言って止めさせると苦笑いしている劉備に
「それで話って何ですか?」
と結構気になってた事を聞いた。
すると劉備は突然辛そうな顔をしてオッサンを見据えると
「残念だが怪我人は連れていけない。
我等は義勇軍なんだ。
領地もないのに賊に遭遇すれば戦って満足に治療もできない。
本当に申し訳ない。」
と言って頭を下げた。
オッサンは話を聞くうちにどんどん暗い顔になったが劉備が頭を下げると笑みを作って
「気にしないで下さい。
それじゃあ失礼します。」
とだけ言うと一礼してから陣幕から出ていった。
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