あの夏の一日(ショートバージョン)

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緊張して何も言えなかった 初めてのデート 二人で走った公園 君はキラキラしていた 一緒に飲んだラムネの味は 深く心に染み入った そっと絡ませて来た 手の温もり 僕の頬に君の柔らかい唇が 触れる 聞こえそうなくらい高鳴る鼓動 愛おしくて抱きしめた また明日学校で 恥ずかしそうに俯いて 君は電車に乗った 明日の来ない電車に乗った 一番大切な言葉 まだ好きと言ってなかったのに ポケットの中で ラムネのビー玉が 君の乗った電車を 追いかけるように ただ哀しい音を 奏でていた
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