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『なんか、いい話ね』
僕の話がおわると彼女はそんなことを言った。
『そう?いい話というよりも、臆病な青年の恋物語だよ』
『でも、真剣だった』
『そう、誰よりも』
そこまで言うと再び二人は顔を見合わせ笑った。笑うと一際、可愛らしい顔になった。
『ねえ、そのマキちゃん、見に行ってもいいかしら』
彼女がそんなことを言うのは大変珍しかった。
僕は、引き出しから鍵を取り出すと、爬虫類のいる部屋に彼女を連れていった。
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