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彼は、上品に椅子に座ると、持っていたサボテンをテーブルの真ん中に置いた。
それが、あまりにもしっくりとこの雰囲気にあっていたから、おかしくて再び私は微笑んだ。
「はじめまして、青猫です。本当に来てくれたんですね」
言って、上品な笑みを見せる。なんだか、大切に育てられたんだろうなーと無意識のうちに、そんな事を考えていた。
私の方も、軽く挨拶を返す。
「こちらこそ、はじめまして、ミユです。」
由美を逆さまにして、ミユ。それが、チャットの中の私の名前。
「まさか、本当に来るとは思ってなかったからびっくりだよ。それに、想像以上に綺麗な人だからどうしよう?困ったな」
言って、後頭部の辺りをかいている。
それが、お世辞なのか本心なのか分からないけど、私は、ありがとう、と頭をさげた。
注文は彼がして、間もなくランチのセットが運ばれた。
ウェイトレスさんが、テーブル上のサボテンをやたら気にしていて少し焦った。やはり、目印はもっと違うものにしたら良かっただろうか?
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