31人が本棚に入れています
本棚に追加
『とりあえず土下座しよう.......殴られるくらいは仕方ない.....』
そんな事を考えながら彼は玄関を開けました。
『こんばんは~.........哲夫...です』
しばらくすると、奥から足音が聴こえてきました。
『いや~遠い所よくきたねえ~』
彼は両親のあまりに明るい態度に少々驚きました。
父
『さあさあ.....そんな所に立ってないで...上がって上がって』
哲夫
『ハイ.....あの~今回のことはなんとお悔やみしていいのか......』
父
『うんうん』
あれ?.......オカシイな....幸恵が帰郷した理由は聞いてないのか......。
自殺の理由は俺だと知らないのか..........
父
『晩飯食べていくだろ?』
哲夫
『いや........でも.......』
父
『まあ.....いいじゃないか....娘の東京での楽しかった話しでも聞かせてくれよ』
哲夫
『わかりました。御馳走になります。』
哲夫は仏壇で拝みながら、
『お前......なにも死ななくても......』
話しかけました。
........どうやら俺が他に女を作ったことは知らないらしい.....
お父さんが俺を見る時の目も、敵意どころか本当に親しんでいる。
『こんなことなら...許してやるんだった...』
というところかな....?
最初のコメントを投稿しよう!