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「どーどー。マッキー、どーどー。」
「ふしゅるるるるる…」
馬をなだめるが如く落ち着かせる鹿野さん。その手からは若干の魔力が流れ出ております。
なんとか落ち着いた澄添さんですが息が荒く顔が赤いです。
まさか…多分ですが熱中症でしょうか?
外からは未だに響く爆音と悲鳴。
…あぁ、仕方ない。本当に仕方ない。
「すいませんお客様方!!当店は只今より営業停止とさせて頂きます!!あ、現在食事中の方はそのままで構いません。ただ注文を控えて下さい。宜しいですか?」
突然の大声に驚いた客がちらほら。頷いた客がちらほら。問題ないですね。
ポケットから携帯を取りだし、未だ現れない四人目の番号をプッシュ。
その間に…
「鹿野さん。もうちょい強く魔力を出してもいいと思います。多分熱中症になりかけてるかと。」
「!!…了解。」
熱中症、という単語に反応したのか、客が数人立ち上がり、怖いであろう外へ勇気をだして出ていきました。直ぐに戻ってきたと思えばその手にはパラソルに氷のうに大きなうちわ、そしてレジャーシートが握られていました。多分過去に熱中症を体験した備えでしょう。
俺はその人に深く礼をして店の外に。
外を出ると同時に電話が繋がりました。
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