4、陰謀

3/8
前へ
/111ページ
次へ
「名前を…忘れた?」 少女の言葉を聞いてアルバートは復唱した。 「もう…奴隷になって十年くらい経つから…」 少女はそこまで言って黙ってしまう。 「…はぁ」 オックスはため息を吐く。 「じゃあ、仲間からは何て呼ばれてるんだ?」 アルバートは少女に問いかける。 「…ミル」 少女は小さな声で『ミル』と言った。 「ミル…ミルって言うんだな」 アルバートは頷いた。 「じゃあミル。お前がどんなことを今までしてきたのか、ここで教えてくれ」 「…わかった」 自己紹介も終え、三人はお互いの名を知った。 そして、少女の身の上話が始まった。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1948人が本棚に入れています
本棚に追加