4、陰謀

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「とにかく問題はこれからどうすればいいか…だ」 ミルを放っておくわけにはいかない。 しかし、今は王宮中がドタバタしている。 このタイミングで今回の奴隷の件を解決することは極めて難しいだろう。 「せめて兄貴が生きていてくれれば…」 専属医師の見立てでは原因不明の発作だとされている。 外傷もなく、薬物も検出されなかったらしい。 それに会議前の打ち合わせで大勢と話している最中に倒れたらしい。 「アルバート…こういう言い方は良くないとは思うが…」 オックスが遠慮がちに言う。 「過ぎたことをとやかく言ってもしかたがない。今はお前がしっかりしなきゃならないんだ」 オックスの言葉はアルバートの胸に強く響いた。 「ああ…わかっているよ」 自分でもそうは思っていた。 しかし、それを強く再確認させる友の言葉。 それが何より心強かった。 「オックス…これから色々頼ることになると思うけど…よろしく頼む」 アルバートは照れながらオックスに頭を下げる。 「おいおい、俺とお前の仲だ。今さらそんな態度は水くさいぜ」 オックスはアルバートの恭しい態度を一笑した。 「今回の奴隷の件についても、これからのお前のことについても、俺は全力でお前の力になるぜ」 「ああ…頼りにしてるぜ」 アルバートとオックスは固く握手を交わす。 「…」 それを間近で見ているミル。 「ねぇ…男の友情は…もういいかな?」 つまらなさそうな顔をしているミル。 「あ…ああ、悪かったな。じゃあこれからどうするかを考えるか」 三人はこれからどうすれば最善か、行動方針を決めることにした。
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