3人が本棚に入れています
本棚に追加
痛い、痛い、痛い。
何が?
心が痛い。
体じゃない。心が痛い。
私の体は言葉のナイフでズタズタだ。
力のナイフで傷つけられた傷は何時かは直るけど、この傷は治らないの。
あなたは数年経ったら私の顔なんて覚えていないかもしれない。
でも、私は覚えているわ。
陰で嘲り、罵るあなたの顔を。
ずっと、ずーっと。死ぬまで。
どこかで人は嫌な記憶を無意識の内に忘れていくと聞いた。
でもね。やっぱり忘れられない。
心の底に積もっていったドロドロとした憎悪は綺麗に吸い取られないの。
私にも落ち度はあったかも知れない。
これは私とあなたの問題でしょ?
何故他の人を巻き込み取り込むの?
恥ずかしい事だと思わない?
--自分より目立つ、ワザと天然ぶっている--
目立つ?
しょうがないじゃない。普通にしようとしても目立つの。対策を一緒に考えて頂戴よ。
天然ぶっている?
他人が勝手に私の事を天然って言うだけ。私は普通に接してるわ。実際、天然なんて言われたくない。
私は異常者じゃない普通の人。
何も知らないくせに自分のモノサシで人をはからないで。
迷惑、迷惑、迷惑。
どこぞの漫画みたいに酷くはなかったけど、どこぞの漫画みたいに助けてくれる人はいなかった。
当時はそれを嘆いたけれど、今は何ともない。
しょうがないことよ。みんな自分の保身が大切なの。
私もそうするわ。
人間やっぱりいくら綺麗事を述べてもやっぱり自分が一番可愛いでしょ?
こう見えて私、感謝しているの。
あなた『達』に。
あなた達は私の深い所に潜む性格の一部を変えてくれたんだもの。
もう一度言うわ、感謝しているの。
嬉しいでしょ?
人を傷つけて感謝されることなんて……なかなかないのよ。
今も、言葉のナイフで傷つけられた傷はズキズキと傷み、私を蝕んでいるわ。
嗚呼、あれから何年たったのかしら?
アナタガ、ニクイ。ニクミタクナイケド、ニクイ。
知ってた?
ナイフはね、傷つけるだけじゃない。人の心を意図も簡単に壊すの。
-end-
最初のコメントを投稿しよう!