track 4

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 あっという間に1週間が過ぎた。ぼんやり過ごすと1日は長いのに、何かに集中するととても短い。 「さ、やるよー」  エナちゃんは真っ黒のベースをケースから出し、音を出す。エナちゃんの言うとおり、美人がベースを弾く姿は絵になる。 「わーかっこいい」  私がエナちゃんの姿を見て呟くと、ギターを用意していたトムが振り向いた。なぜか頬を染めて。 「さすがエナちゃん!」  言葉を続けると、トムはがっくりと肩を落とす。エナちゃんは「当たり前のこと言ってんじゃないわよ」と笑った。 「さ、エナは準備できたよ」 「私も大丈夫。トムは?」  こくり。 「じゃあまずエナの実力を見せてあげる」  ジャーン、とエナちゃんがベースを軽く弾く。うん、と頷きトントントン、と右足でリズムを取る。はあっと息を吐くと、エナちゃんの表情が変わった。
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