track 4

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「さ、時間余ったし、もう1曲を決めようか」 「練習は」 「何がいいかなー」  トムの言葉をするっと無視して、エナちゃんが楽譜を広げる。前に買った、JPOPがたくさん載っているものだ。 「でも発表するの、秋でしょ? ヒット曲だと飽きられないかな」 「ライブと言いなライブと」  鋭いツッコミが入る。エナちゃんは楽譜から顔をあげた。その表情はにやりと悪そうなもの。 「それに、誰が文化祭のためと言った?」 ――とってもとっても、いやな予感。 「音楽祭に出るのよ」  ふんっと胸を張って、エナちゃんは答えた。
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