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「お母……様?」
アシェリーは、疑う事なく泉の先にいるであろう母に応えた。
『アシェリー。そちらの世界は苦しいでしょう。辛いでしょう。疲れてしまったのではなくて?』
「……はい。疲れました。大好きなマルクを憎しむ事も、愛する人に愛されず、憎まれる事も……もう、嫌。」
アシェリーは、自分の荒れ果てた心境を素直に泉の先にいる母に伝えた。
すると、泉の先にいるであろうアシェリーの母はこう答えた。
『アシェリー、早くこちらの世界にいらっしゃい。ここは、苦しみも悲しみもなく愛に満たされた楽園。お母様とお父様は、今とても幸せに暮らしているのよ。』
母の言葉に、アシェリーは目を見開いた。
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