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「う゛っ…」
「ぐっもぉーにんぐっ!へへっ、えぇ目覚めやろ?」
呻き声は無視をする!
「おはようっ☆・・・って、ちゃうわ!なんやねんな、こんな朝はようから。」
「早ないよ!もぅ、8時近いねんで?…ってまだ、寝るん?!」
「昨日バイト遅かったんや。せやから、ゆっくり寝かせて、な?えぇ子やから。」
彼は寝ながら私の頭を撫でた。
「せっかくのえぇ天気やのに、つまらへんなぁ~。」
「ん?つまらんって、お前仕事はどないしたん??もう行く時間やろ?」
「辞めた。」
「そんならしゃーな…辞めたっ?!」
「うん、辞めた。つまらへんもん。」
「お前、つまらんが理由で普通辞めんやろ?!ったく…何があったか知らへんけどなぁ、俺との生活もギリギリなんや。よう考えて行動しぃや?相談ぐらいのったるで。」
「そんなんいうても、いつ相談するん?うちらちっとも時間が合わへんやん!それに…」
「それに?」
「うん、美月じゃ頼りないねん!」
「…もう、えぇ。お前と話とると時間が勿体ないわ。今日もバンドの練習やバイトがあんねん。悩みがあったら考えときや!今は何が悩みなんか分からんようになってるやろ?悩むんはお前の悪い癖やし、無理に隠しとんのもバレバレや。お前が話す気になるまで俺は寝るわ。ほな、おやすみ~。」
「おやすみぃ~…」
彼は私に背を向け再び寝始める。私はしばらくその場に立ち尽くした。
「美月、寝てもぉた?あんな、うちな…別に我慢しとらへんよ?せやから、心配せずによー寝てな。元気だけがうちの取り柄やねん!」
彼の背中にVサインをすると、私は部屋を後にした。
「…あほぉ。空っぽすぎや。ほんまに何悩んでんねん、よう寝られへんわ。」
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