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「総司!?」
「総司が女子と喋ってる…!!」
「何だ?!
恋仲なのか?」
三人が一気に捲し立てる中、小百合はいきなりの事に驚いてるが、沖田は慣れっこのようだった。
「原田さん、永倉さん、平助。
小百合さんが驚いてます。
三人一緒に喋らないで下さい。」
「あ、あぁ。
わりぃな。総司が女子といるなんて滅多に見ねぇもんだから驚いちまったよ。」
「小百合さん。
この大きいのが原田佐之助さん。
真ん中のが永倉新八さん。
小さいのが藤堂平助です。」
はぁ…と見事に大中小と揃ったものだと三人を見渡す小百合。
「いやぁ、それにしても別嬪さんだなぁ。
見慣れない着物だが生まれはどこなんだ?」
「………あ、えと…。」
「分からないんですよ。
名前も分からないそうで、私が小百合と名付けさせて貰いました。
今日からここで女中として働いてくれます。」
小百合が言うのを躊躇っていた言葉をいとも簡単に言ってのけた。
また長州の者と疑われるのじゃないか、信じて貰えないのじゃないか、受け入れて貰えないのではないかと思いながらも、少しでも印象を良くしなきゃと挨拶をした。
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