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―文久三年四月―
「総司ーーーー!どこ行ったーーー!?」
壬生浪士組屯所では土方歳三のいつもの怒鳴り声が響いていた。
「こんな所まで聞こえてくるなんて、土方さんは凄いですねぇ。」
稽古を抜け出し、壬生寺で子ども達とかくれんぼをしている沖田総司。
「お兄ちゃん、呼んでるよ?大丈夫??」
「そうですね、そろそろ戻ります。また遊びましょうね。」
「「うん!またね~~!」」
「そうだ!
屯所に戻る前に甘味屋に行って団子を買って帰りましょうか。
近藤さんと食べましょう。」
沖田が甘味屋に向かう途中、見た事の無い着物を来た女子が倒れていた。
「大丈夫ですか?」
揺すっても、軽く叩いても目を覚まさない女子に
「……参ったなぁ。
見た事のない着物だし、異人かもしれないから、放っておくと土方さんに怒られるかなぁ…。」
面倒臭いと思いながらも、見た事も無い着物に興味を持った沖田は甘味屋に行くのをやめ、女子を担ぎ上げ屯所に帰る事にした。
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