第零話

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ある家の前にピンクの髪に赤目の女が立っていた。 『此処で暴れてあげようかしら』 女は舌なめずりをして、その家のドアの前に立った。 その中にいる家族は女がいる事に気付かず、一人息子である少年の誕生日を祝っていた。 リビングには色々な飾りがテーブルにはケーキや七面鳥や他にも豪華な食べ物が置かれていた。 『おめでとう、バーボン』 父親であろう男はバーボンと呼ばれる少年に告げた。 『これで十二才ね。 あなたに誕生日プレゼントがあるわ』 母親と思われる女の手にはラッピングされた箱がもたれていた。 バーボンと呼ばれた少年はそれを見て嬉しそうな顔をした。 『なんだろう』 バーボンは母親からプレゼントを受け取ろうとした瞬間に玄関のドアが蹴り破る音が聞こえた。
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