十二支

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辰&戌&丑 「辰成先生、最近すっごい楽しそうですよね。何かいい事あったんですか?」 「えぇ、俺好みの可愛い子を見つけまして。毎日楽しいですよ」 「え!?彼女さんですか!?辰成先生の彼女さんということはきっとかわいらしい人なんでしょうねー。あ、丑埜(うしの)先生、」 ふるふる 「戌丘先生、尻尾揺れてるぜ」 「え!?」 「くくっ、嘘に決まってる」 「もー!」 くくっと笑う丑埜先生に、胸がどきどきする いつ見てもカッコイイ丑埜先生 生徒からも人気があって、頼れる先生 そんな先生にボクはぞっこん片思い中です 「で、何の話してたんだ?」 笑ったまま聞いてきた先生にボクは「あ!」と声を上げて 「そうそう、辰成先生に彼女さん出来たみたいなんですよ!それできっと可愛い人なんだろーなーって話してて」 「ヘェー、やっと辰にも彼女出来たか」 「あげませんよ?」 「誰がお手付きの奴なんざ取るか。俺は初物がいーんだ」 ……!? 「でもそうか、お前にも相手出来たんだな。…俺にも出来るのかねー。てかその前に俺んこと好きんなってくれる奴なんざいるんかねぇ」 「ここにいますよ!」 「「え?」」 ……ぁ…!?!? つい言っちゃった…!! 丑埜先生も辰成先生もびっくりしてる… あー、もうどうにでもなれ! 「ボク、先生のこと好きですよ!」 「本当か?」 「はい!すっごくすっごく好きです!」 「はいはい」 「あ、冗談だと思ってますね!?本当なんですから!本当に丑埜先生のこと大好きなんですからね!」 「わーったよ。俺も戌丘先生のこと好きだぜ?」 「あー、もー!本気ですよ!あ、ボク初物です!それなら先生もいいんですよね?」 「まーな」 「先生笑ってないでちゃんと話聞いて下さいよ!」 「聞いてる聞いてる」 ***辰視点 戌丘先生は冗談だと思ってると信じているようだけど、丑埜先生は嬉しそうに笑ってそんな先生をあしらっている ピンク色のオーラを振り撒きながらいちゃつくなら、他でやってほしいものだ それにしても… 戌丘先生のさっきの言葉に、俺の与える快感に素直に鳴いて、でも生意気な態度を崩さないあの子を思い出す 「彼女、ですか」 ……ふふ 本当に彼女にしてしまうのも、悪くはないですね…
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