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白薔薇後
理緒独白
理緒と王さまと秋斗
これが間違いだったとは思わない
この男がお前を苦しませているのだというのなら
俺はこうした自分を正しかったと誉めてやる
銀に煌めく刃
突き立てられたのは――、
「……俺は…お前のことが好きだった…」
どうしようもなく
どうしようもなく
苦しくて、苦しくて、息が出来ないくらいに
だから……
扉の前で息を詰め、目を大きく見開いている大切な人に弱く笑みを向ける
この男は俺が連れて逝ってやる
だから、お前は
「俺を…忘れろ――」
きらきらと光り輝く月の光
赤く染まる、狂気の名残
叫び声が、
聞こえた気がした
.
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