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そして2人はお互いの事は無視して、他の同級生達と話し始める。
少し気まずかったが、気にしないようにした。
「なぁ、レートレート、この間のパン、またくれよ。あれ美味かったぜー。」
1人が玲徒に向かって言った。
「そーだろ?俺の行きつけのパン屋。1丁目の裏通りにあんだ。
こないだそこのばーちゃんにバスであったな。」
最後の一言は1人言のようにつぶやいた。
玲徒の言葉が智夜子は気になった。
無意識に玲徒に話かけた。
「ねぇレート君、そのパン屋って"グレイセル"?」
その質問に玲徒は驚きながらも、そうだけど。と答えた。
智夜子は信じられなかった。
あの少年が玲徒だったなんて。
玲徒がそんな事をするような人には思えなかったから。
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