過去の僕

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6月初め。 僕はその日、いつもどおりに起きた。そして、自分の朝食を作った。 親は非常に忙しいらしくて、小学生6年になってから一度も顔を見ていない。 自分で作った朝食を食べ終わし、着替えとか適当に済ませて、寝間着を片付けた後に、しっかりと鍵を閉めて学校に向かう。 登校中も、最初から最後まで一人だったし、もし出会ったとしても、絶対に話さない。 事実、騒がしく歩いている女子に、部活で忙しそうな男子にすら話かけないし、話かけられなかった。 この日、教室についた後に席に着くまでの間、いつもどおり誰にも関わらなかった。
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