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悠さんは、花束を見てきょとんとしていた。
「大きな花束ですね。」
私にくれるんですか、と首をかしげる彼女は、可愛らしく、思わず抱きしめてしまいそうだ。
俺はその衝動を抑えながら、言った。
「あ、あの…。」
俺が話を切り出すと、悠さんは大きな瞳を輝かせて俺を見た。
俺は、緊張で言葉が出なかった。
「狩野さん?」
ええい、ままよ。男だろ、言ってしまえ。俺は、玉砕覚悟で言った。
「俺、悠さんが好きです!!結婚を前提にお付き合いしてもらえませんか!!!」
高級レストランの貸切部屋に、俺の声が響いた。
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