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「おーいっ、スイナ~!」
3階の窓から顔を出していたのは良く目立つ銀色の髪をなびかせた男の子。こちらに向かって大きく手を振っていた。
「あ、一年F組の月野ハルカ君だ。」
「なんでアンタフルネーム&学年まで言うのさ。同じクラスでしょ―が。」
私の左右に立っている友達たちが〝彼〟をみていろいろなことを言う。
例えば、「宇宙人」
とか…‥‥。
まぁ、こんな風に言われるくらい彼は変わり者なのだ。
「ハルカ―!体調良くなったの―?今、体育の授業終わったところだから待っててよ!」
校庭に響く声に反応した周りの生徒たちがこちらに視線を向けて、また自分たちの会話に戻っていく。
そして、彼は身体が弱く、朝は保健室通いなのである。
顔はイケメンだし、ルックスも悪くない。
ただ、やっぱり〝中身〟が問題なのだ。
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