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「彗菜!何ボケッとしてるの?ジュース無くなるよ?」
センパイが私の手首を引っ張って教室に入れる。いつもと変わらない生活。ただ、何故か最近私は浮いている気がした。
細い三編みがゆらゆら揺れて、そんな小柄のセンパイの後ろ姿を見ながらハルカたちのいるグループに戻って来た。
そこには男子2名も加わる。未來とるいである。
ハキハキと活発的な未來はハルカの首に腕を回して何やら楽し気な会話をしはじめた。
「お前、プールサボったろ~!!」
「今日もいつも通り保健室通いだよ。サボりたくてサボってるわけじゃないさ。」
白い歯を見せてケラケラと笑い合うと、るいは呆れた顔で「ジュースが溢れる」と注意を促した。
センパイは小さなメモ帳にサラサラと鉛筆でネタを書き、男子三人組をジロジロと観察している。
センパイは真千子(マチコ)と言うのだが、物知りなのであだ名がセンパイ。
ユッコは夢見る乙女って感じ。優紀子(ユキコ)だからユッコ。ほんわかしていて、男子からも人気がある女の子。
そして、ユッコはハルカのことが〝好き〟だということを‥私は知っている。
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