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「や、やあ。君が、西沢茜さん?」
「む、そうだけど何よ? 何か用?」
うわ、ぶすっとしてんな~……。だが負けん。彼女が西沢茜なのはわかった。だったら、遠慮なく話してやればわかんだろ。ま、面と向かって話すの初めてだから、正直、ちょい緊張するんだけどな。
「話しかけたあたりで察してほしいな。俺だ俺。東野高志」
「え? たかしん?」
さっきまでの膨れっ面はどこへやら、俺を観察するように見つめる西沢。んで、出た言葉が――
「へー。思ったより普通ね」
失礼な! 俺を何だと思っていやがったんだ! 宇宙人か、未来人か、異世界人か、超能力者か!?
んな某人気アニメのネタを組み込んだ(こいつもそのアニメのヒロインと似てる気がするが)、わけのわからんツッコミを頭に浮かべていると、西沢が目を輝かせて、こう話を切り出した。
「それよりたかしん、案内するって約束だったわよね?」
……お前がこっちの拒否権無視して、無理矢理押し付けただけだがな。
「だったら、どこをまわるつもりか考えてるんでしょうね?」
………………カンガエテナカッタデス。
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