21807人が本棚に入れています
本棚に追加
「…………」
ゾクゾクする。こんな感覚初めてだった。やっぱり耳元で彼は笑って離れて行く。
間違いないと思った。
余韻を残す男だ、と。
「ねぇ、梨花。一ヶ月の間に、堕としてみせるよ。そんで、名前、吐かせてみせる」
「え…」
「バレないとでも思った?残念。あんまり年下年下って馬鹿にすんなよ」
そう言って意地悪く笑う笑顔に、くらくらした。どうしてバレたとか、じゃあなんで『梨花』を褒めたとか、そんなことはどうでもよかった。
最初のコメントを投稿しよう!