子捨て谷で赤子は泣く

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例えば窓から見えた生い茂った木や、割れた窓ガラス。懐中電灯の光の反射など様々なことが考えられる。 しかし、本当に霊の可能性もある。俺達だけ何も見えないのも何だか悔しい。 それから俺達は心霊スポット巡りを始める。 幽霊の存在を確かめる為に。 つまり俺達が心霊スポットを回り、霊が現れなければ幽霊は存在しないと確信できるし。もし、現れた時は霊がいたと信じることができる。 だから俺達は心霊スポットを巡るのだ。 ふと時間が気になり時計を見ると、21時になっていた。もしかすると栄太が電話に出るかと思い、再度携帯を鳴らした。 鳴らすこと30秒。出る気配はない。俺は諦め電話を切った。そしてリュックを担ぎ、携帯電話と財布をポケットに入れ、原付の鍵を持つと部屋を出た。 家の玄関を出て、原付にまたがると鍵を差し、エンジンをかけた。 そしてヘルメットを被るとアクセルを回し、目的地へと向けて走り出した。 原付で走ること十分。近くのコンビニに到着すると、中に入り、ペットボトルのお茶を購入した。今日は暑い夏の夜。冷たい飲み物は必需品だ。 一口だけお茶を飲むと、残りをリュックにしまい、原付にまたがると再び目的地に向け走り始めた。
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