子捨て谷で赤子は泣く

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自転車置き場に着き、原付の側に行くと、俺はヘルメットを被った。そして原付にまたがると鍵を回し、エンジンを掛けた。 そして大きな欠伸をすると、ゆっくり走り出した。 昨晩は寝ていたのか、起きていたのか分からない。つまり、昨晩栄太の家であったことは現実か夢か分からないのだ。 只一つわかることは、とてつもなく眠たいということだった。 日中になり、恐怖も薄れてきた俺。今日は休みだし、家に帰って寝よう。そんなことを考えながら原付で家に向かっていた。 そして、何も起こらないまま俺は家に到着した。車庫に原付を止め、俺は家に入った。 「ただいま」 返事がない。誰もいないのか?それにしても鍵を開けておくなんて不用心な……。 俺は部屋に行くと、ジャージに着替えベッドの上に寝転んだ。 風呂に入りたかったが、今は猛烈に眠たい。風呂は後で入ればいい。 そう決めた俺はゆっくりと眼をつむったのだった。
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