泣き声は夜と共にやって来る

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栄太はポツリと答えた。 俺はその言葉を聞いて鳥肌が立ち、嫌な感じに包まれた。 「止めた方がいいんじゃないか?」 興味はあるし、俺も知りたいと思った。だけど、知らない方がいいんじゃないか? そう思った俺は無意識のうちにそう言っていた。 「なんでだよ、もしかしたら解決の糸口が見つかるかも知れ……」 途中で栄太の声が止まった。 「どうした?」 不安になった俺は栄太に声を掛けた。 すると、栄太はこちらに顔を向けながら、パソコンのディスプレイに指を差した。 俺は恐る恐る、栄太の指の先をにある画面を見たのだ。 そこに映し出されていたのはキーワード検索で検索した後のページ。 俺は数件ヒットしたサイトの紹介文?の様なものをひとつひとつ読んでいった。 昭和22年10月 昭和25年4月 昭和43年7月 昭和44年11月 昭和48年9月 昭和48年12月 昭和49年4月 昭和52年5月 昭和53年9月 昭和58年6月 平成7年3月 平成13年7月 これ全てが今インターネットで調べることが出来た、子捨て谷であった子捨て事件の日付。勿論、生きて見つかった事件と、死体として見つかった事件があった。
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