始まりは終わりを告げる

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地元の駅に到着した俺たち。時刻は5時を少し回ったところ。実際に電車やバスはそんなに乗っていないが、待ち時間がやたら長く、どんなに急いでもこの時間だった。 「さぁ、行くか……。今からなら、暗くなる前に慰霊碑のところまで行けるかもしれない」 俺は栄太に言った。 「まぁ、その前にお線香とお供え物を買ってこようぜ」 俺たちは、近くのスーパーに寄り、お線香とお供え物を買い、歩いて俺の家に向かった。 家に到着すると、俺たちは直ぐ様子捨て谷へ行くための準備を始めた。 時間は一刻を争う。そのため急いで準備をした。 そして、二人とも自分の原付に乗ると、エンジンを掛けた。 「栄太、子捨て谷に行ったことないだろ?だから俺が先頭に行く」 「わかった」 栄太はそう言うと、親指を立てた。 「離れるなよ」 「あれ~晋也怖いんか?」 突然からかいだす栄太。 そんなつもりは無いんだが、そう思われているとなると俺のプライドが……。まぁ、あれだけ怖がってちゃ、プライドも何にもないか……。 「ちげーよ、お前を心配してだな」 「はいはい」 「もういい。行くぞ!」 俺は話を急に終わらせると、アクセルを回し原付を走らせた。
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