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風呂入って髪を乾かす。
あー…今日はセットはいいか。
クローゼットからスーツを取り出して着替える。
毎日毎日が全く同じ。
酒飲んで色恋かけてる客と喧嘩してアフターで枕して帰って寝る。
繰り返し、繰り返し
それでも俺は大型店のNO2で支配人という役職についている
あの時、駄目駄目な俺を拾ってくれたのが代表の不動のNO1、二階堂充さんだ。
あの人には本当に感謝している。廃人同然だった俺をここまで育ててくれたのが充さんだった。
♪~♪~♪~
携帯の着信音が鳴った。
ディスプレイに表示されたのは
【玉袋☆一星】
『もしもし。』
「あ!秦さん!?ヤバいっすよ!」
興奮気味で電話をかけてきたらしい。
『どしたぁ?』
「ENVIのNO1の鳳蘭が来たっす!ヤベー!超美人!」
『あぁ、お前が雑誌で一目惚れしたとか言ってたキャバ嬢か(笑)』
「そうそうっ!俺がキャッチしてあげたんすよ!」
『やったじゃん。絶対モノにしろよ。』
「早く来て下さいよ!ルイが秦さんに会いたがってます!相変わらずのペースで(汗)」
『ルイも来てんだ。』
「はい。何か超イケメンの若い男と来てんすよ!イケメンっつーか女顔!」
『はは!なんだそりゃ。わかった。梨愛と店前同伴で行くから。待ってろ(笑)』
「はい~!!」
一星はこんな俺を慕ってくれる後輩の一人。
慕われる様な人間じゃねーのに。
♪~♪~♪~
【二階堂 充代表】
『もしもし。お疲れ様です。』
「おう、今日も同伴か(笑)」
『はい。昨日帰ってきたの遅かったんですよ。』
「そうか。なるべく早く来いよ。静奈が新規と一緒に来てる。艶桜のNO1だ。」
『へぇ…あの風俗雑誌にバンバン特集組まれてる子ですよね。』
「そうらしいな。全員客にしようとがっついてやがる(笑)」
『俺はゆっくりでいいです(笑)』
「ははは!だろうな。まぁなるだけ早めに出勤してくれ。」
『了解です。』
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