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梨愛と店の前で待ち合わせ。
「おっそ~い!」
『悪いな。電話がかかってきて時間くってた。』
「んも~ぅ!」
梨愛は俺の腕に腕を絡ませる。
これ見よがしに胸を当てながら
「忙しいかなぁ。」
『電話では暇ではなさそうだったけどな。』
「秦がずっと着いててくれるならいい♪」
『…なるべくお前のところに着いてるよ。』
そんな事言ったって仕方ないだろ
俺はお前だけのもんじゃねーんだから
心の中で自分を嘲笑いながら俺は梨愛を店へと案内した。
ここが俺の生きる場所
嘘ばかりを並べた世界
愛が金に変わる場所
この時、俺達は
出逢っていたんだな
それぞれの想いを胸に秘めて
それでもなお足掻き続けながら
それでもなおもがき続けながら
小さな小さな希望を
渇望しながら━━━…
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