売り専 千世 -チセ-

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「千世…。可愛いよ。凄く。」 僕の下で息を荒げて悶えるオッサン。 こんな事の何が気持ちいいんだろう。 「もっと顔見せろ…。キスしろ。千世ぇ…。」 『ん…っ。』 男が男を買う場所----- それが僕の職場。 「イクよ…!イクよ!千世ぇ!」 『……あぁっ!』 なんてイクふりをしてみたり。 ちなみに僕はノンケ。 というより男でも女でもどっちでもいいって言った方がいいのかも。 セックスなんて所詮おんなじ。 入れるか入れられるか。 ただそれだけじゃん。 「はぁはぁ…っ。」 顔近づけないでよ。 あんた息クサイんだから。 『凄く…気持ちよかったですよ…☆木村さん…。』 もし生まれ変わる事が出来たなら 僕は道端の雑草か何かでいいや。 感情なんていらない。 「千世…大好きだよ。また呼ぶからね。」 大好き…か。 好きってどんな気持ちなのかな? 愛って何なのかな…? 『…僕も大好きだよ…。』 まるで意味もわからない赤ん坊が初めて言葉を発した時の感覚、 僕は愛を囁いた
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