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様々な体液が流れる歓楽街。
様々な私欲が飛び交う夜の街。
その道を過ぎればそこは風俗街
巨大な風俗ビルの中にあるのが高級ソープ【艶桜】
『また来て下さいね☆』
男性の唇に滑らかに舌を這わせて愛を囁く。
男性を送った後にその女はハァッと溜め息をついた。
『櫻井店長~!休憩一本もないってどういう事ですか?』
「本当ごめんな!だけど杏里目当てで来る客が多いから仕方ないんだよ(泣)」
『も~う!結局ラストまで休憩なかったし!』
「明日休みだからいいじゃない♪ね?ね?」
『全くもう~!』
髪を耳に掻き上げながら部屋へと戻る。
彼女の名前は杏里。
風俗誌にも頻繁に出ている有名ソープ嬢である。
部屋に戻ってくるなり杏里は携帯を開いた。
着信履歴が一人の男の名前で埋まっていた。
【着信:鏡 大我】
杏里は直ぐ様折り返す。
『…もしもし。』
「お前何で電話に出ねーんだよ。」
『ずっと仕事に出てたんだよ!休憩なしだったから!』
「今日は何本ついたんだ?」
『……………。』
マジ引く。
接客人数を【本数】で聞く。
しかも淡々と。
『別にいいじゃん!【あたしがセックスした人数】なんて!最低だよ!』
『ちょっ…』
大我の言葉を聞かずに私は通話終了ボタンを押した。
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