ソープ嬢 杏里 -アンリ-

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「杏里~?終わったぁ~?今日さ…」 杏里の部屋に友達の静奈がやってきた。 ベッドの上に座って手で顔を隠している杏里の姿に驚く。 「何泣いてんの!?どっどしたん!?」 静奈が杏里に駆け寄った。 『あ…あ~…ごめん。何でもないから。』 「…やっぱり大我君の事?」 『…………。』 本当は分かってる。 大我は私を好きなんかじゃないってこと。 私のお金が好きなんだってこと。 ふとした時にそれを痛感する 『…大丈夫だよ。』 何に向かって言ってるのかさえ分からない 自分自身に言い聞かせる為? 静奈に心配かけない為? 分からない。 本当は大我を好きって気持ちさえもうないのかもしれない。 好きって言うより、最早依存。 大我の色恋にはまらなくちゃいけないって言う自己暗示 虚しさを埋める為の疑似恋愛 その先にあるのもまた、虚しさでしかないのに… 『あはは!』 「どっどうしたの?杏里?壊れた?(汗)」 『泣いたらすっきりした!あたし馬鹿みたいって(笑)』 「杏里…。」 分かってる。 分かってるのに止められない 分かってるのに離れられない そんな自分に笑いが出てくる 「よし!今日くらい大我君の約束ぶちっちゃえ!ww」 『え?』 「あたしの行き付けのホスト一緒にいこうよ!!」 『えっと…【CLUB ALTEMA】だっけ?』 「そうそう♪」 確かに毎日毎日、大我の所に行ってる自分がいた。 今日くらいいいよね? 誰の了解なんて得なくてもいい筈なのにあたしは心の何かに説得させていた 『よ~し!今日は思い切り飲んじゃうぞ~!』 「その意気だぁ!杏里!オーッ!」 ぽっかり空いた胸の穴は塞いでくれる事はない━━━…
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