アクロの恋

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「あぢぃー死ぬー」 貧乏人に幸は無い。 何故なら真夏のくそ暑い日中に、エアコンを稼働させられないから。 俺たち三人は、唯一の扇風機を首ふりモードにして壁際に座り、パタパタと自分をうちわで扇いでいる。 「ミクロてめぇ誰より脂肪蓄えてんだから寄ってくんな。あちぃ!!」 「うるさいアクロ。悪かったわね巨乳で。それより誰よりも体積のデカイ、隣の巨人族のが暑いわよ」 「ミクロそれってもしかして僕のことでしょうか」 汗一つ流さずニッコリ笑うマクロは、怒らすときっと三人の誰よりも怖い。怒ったとこなんて見たことないけど。 ピピピッ。 無機質な音で俺の携帯がメールの受信を告げる。 「あ、スザクだ」
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