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勇一が奥の部屋の襖を開けると、既にみんなが畳に座布団を敷き、机の前で座っていた。
どうやらこの部屋は食卓なのであろう。
襖を開けた真正面にはキッチンがあり、右側にある戸棚には食器が沢山置かれていた。
「勇一、お爺ちゃんに挨拶しなくちゃなっ!!」
正一はそう言って立ち上がり、勇一を仏壇の前に来させた。
仏壇も食卓に置かれてあった。
仏壇に置いてあった写真はお爺ちゃん。
お爺ちゃんは五年前に亡くなった。
あまり、この家に遊びに行ったことの無い勇一は、お爺ちゃんの記憶もほどんど無い。
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