60人が本棚に入れています
本棚に追加
「でも~…」
美沙はそう言ったかと思うと一つ溜め息をついた。
登喜子は、それを無視するかのようにして、勇一と手を繋ぎ廊下を歩き始めた。
「さっ、あなたのお部屋に招待するわね!!
綺麗にしておいたのよ」
登喜子にそう言われて勇一は少しだけ笑顔になった。
「さっ、ここよ」
登喜子が襖(フスマ)を開けた。
結構広い部屋で勇一は驚いた顔を登喜子に見せる。
勇一のその顔を見た登喜子がニコッと笑い、語りかけた。
「じゃぁ、荷物置いたら向こうの奥の部屋に来なさいね…」
登喜子はそう言うと今日から勇一の部屋となる部屋を出て行き、襖を静かに閉めた。
最初のコメントを投稿しよう!