安心感14

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「なぁ、何がそんなに気に入らんねん?言うてくれな分からへんよ。」 帰ろうとする菅を背後から抱きしめ、問い詰めた途端、菅の身体から力が抜けた。 そのまま、俺の腕の中をすり抜け、崩れ落ちるようにうずくまる。 「すが?」 慌ててしゃがみこむと、激しく泣いているのが分かった。 「どないしたん?」 突然の号泣に戸惑いながら、訳を尋ねるが、全くリアクションがない。 ・・・これは、落ち着くまで待つしかないな。 うっすらと冬の気配を感じる、秋の夜中。 せっかくの誕生日に泣かしてしまった恋人に、せめて風邪だけはひかさんとこうと、背中から被うように抱きしめる。 どの位時間が経ったのか、菅が体重を預けてきた。 それを、気持ちが落ち着いた合図やと踏んで、優しく頭を撫でる。 撫で続けとると、俺の肩に頭を乗せ、菅が顔をあげた。 普段より潤んだ瞳が、魅惑的で・・・泣顔さえ可愛いやなんて、お前、反則やわ。
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