安心感16

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落ち着きを取り戻した菅は、キスにも積極的に答えてくるし、俺に対して怒ってるんとはちゃうみたいやけど・・・。 号泣の理由が全くわからへん。 久しぶりの菅の唇を堪能しつつも、頭の半分では、不可解な号泣の訳を探る。 "お前にとって俺は何なん?"とか言うてたな。 ってことは、俺の気持ちが信じられてへんてことか…。 何が不信の原因なんやろ? 今まで以上の愛情の伝え方なんてあんのか? …う~ん・・・せやなぁ…。 悩んだ末、引かれるのを覚悟して、吸っていた菅の舌を強く噛んだ。 痛みに身を引こうとするんを制し、 「お前のこと食べたい位好きやのに・・・伝わってる?」 耳元で囁やく。 そこそこ本気やけど、重くならへんように、頑張って笑いを含ませた。 え? なのに、なんで? 全く反応が返ってこへんやんけ。 やっば…重すぎたんか!? …どないしよ? 俺が悩んでいる間も菅は微動だにしない。 沈黙に耐え切れず、 「菅さん、俺の態度だけじゃ気持ちが伝わらんのなら、身体に伝えるしかないんちゃいます?」 茶化した問い掛けに、 「いや、もう十分分かったから。ありがとう。」 ようやく返事が返ってきた。 せやけど、素直過ぎる返事がどうもあやしい。 俺の気持ちがちゃんと届いたとは思えんし、またなんか、自分勝手な結論だしとんちゃうの? せやから、肩を抱き言った。 「いーや、お前はわかってへん。」 断言する俺に、くすぐったそうに笑いながら、菅が上目遣いで問い掛けてくる。 「・・・そうなん?」 潤んだ瞳、号泣の後のけだるさを纏った姿が、あまりにも可愛くて…さっきまでの憂いも忘れて誘ってしまいそうになる。 ん…いや、待てよ……。 「そうや。やから、おいで」 思いついた妙案を実行すべく、菅を部屋の中へと招き入れた。
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