504人が本棚に入れています
本棚に追加
リビングに招き入れた菅をソファに座らせた。
そして、菅を跨ぐように俺もソファに膝をついた。
上から覆いかぶさる形で、がっちりと菅をホールドし、まずは髪を撫で始める。
ほどなく、胸に預けられた菅の頭に頬を乗せ、問い掛けてみた。
「できるだけ、お前の泣き顔見たないねん。なぁ、何がそんなに不安なん?」
「心配さしてもうてごめんな。もう大丈夫やから」
「お前が大丈夫でも、俺が大丈夫やないんやけど。…ま、ええよ。」
予想通り、自分勝手に解決しとる菅を、それ以上は追求せずに、左耳を甘噛みし始める。
耳たぶを吸い、音を立てて耳介を舐めると、
「んぅっ…」
菅の鼻孔から切ない吐息が漏れる。
もっと甘い吐息が聞きたくて、敏感な耳を責めることに専念する。
耳の穴に舌を差し込んだり、耳朶全体を口に含んだり、耳の表裏を問わず、舌先でなでるようにふれたり。
俺の唾液で耳の産毛がぐっしょりし始めた頃、菅が足をもぞもぞさせ始めた。
それにも構わず、執拗に耳ばかりを愛撫しとると、
「おまえっ、そこばっかあかんって。」
甘い抗議の声をあげる。
「他んとこも?」
わざわざ確認する俺に、頷く姿が可愛くて、おねだりを聞きたくなる。
せやけど、ここは我慢や、我慢。
「質問に答えてくれたら、もっとええことしたるよ。」
わざと耳元で囁くと、潤んだ声で、
「んっ、何、答えたらええねん?」
「なんで、俺が東京におる間、電話してけえへんかったん?」
「・・・・・・」
答えない菅の局部を膝頭で刺激し、答えを促す。
弱点ばかりを攻められ続けた菅のそこは既に十分な硬度を持っている。
同じ男として、望みは痛いほどわかるが、あえてそこには触れず、代わりに今まで放っておいた右耳への愛撫を始めた。
「んっ、もう、あかっんって」
余裕の無い声をあげる菅に、
「耳だけでイけるかやってみよか?」
意地悪く囁くと、
「んっ・・・無理やって」
「せやったら、なんで電話してけぇへんかったか教えてくれたらええやん。」
頑なにだんまりを決め込む菅の右の耳たぶを口に含んだ瞬間、愛撫から逃れようとしたのか、座っているのが辛くなったのか、俺の腕の中から逃げ出した菅が、ソファに倒れこんだ。
最初のコメントを投稿しよう!