序章~お使い~

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 全員の視線を感じたのか、少女は男達を見て首を傾げながらニコッと可愛らしく笑った。 「う、うわあぁぁぁ!?」  少女の無垢な笑みが切っ掛けで、恐ろしい巨大な狼と普通ではない少女に対し、凍り付いていた男達の一人が恐怖と困惑で暴れす。  それにつられて他の男達も正気を失い、暴れだした。  一方、雪狼は男の悲鳴と同時に地面を蹴る。  二人の男の間を通り抜け、着地した。  何事もなく男達の間を通り抜け、着地したとしか見られなかったが、その二人は倒れ付す。  雪狼が目にも止まらない速さで一人に鋭い爪で攻撃し、もう一人を魔法で凍らせたのだ!  そして既に倒した男達を全く気に掛けず、雪狼は次の攻撃に移る。  近くの男に物凄い速さでぶつかり、その倒れていく男を踏み台にもう一人の男に飛び付き、噛み付いたのだ!  同時に、少女の方も最初の悲鳴をスイッチに近くの男の腹に棒の突きを食らわせた。  そして直ぐ隣にいた男の首に棒を叩きつけ、倒れよく男の背に足をかけて空に舞、重力に逆らわず落ちていく力を生かしてもう一人の男の脳天に棒を叩き付ける。  その時、着地した少女の後にいた最後の一人がナイフを少女に投げ付けた!  が、少女は凄い速さで振り返り飛んでくるナイフを受けとめ、逆に男に投げ返したのだ。  ナイフは男の顔の2センチ程隣に突き刺さったが、それは男が泡を吹いて倒れるのに十分であった。  ちなみに、悲鳴が上がってからここまでの時間、約30秒強である。
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