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飛び上がったまた子の背後に現れたのは、この夏の猛暑でも黒づくめのコート姿で通した河上万斉だ。
「ぬしはこんな朝早くからどうしたでござる。晋助は…「万斉先輩!晋助様は……!」
悲痛な表情で事の顛末を話すまた子。だが、万斉の顔はいぶかしげなままだ。
「ぬしの話はよく分かったでござるが……先刻拙者は晋助を万事屋まで送って帰ってきたところでござるよ
「……………えええぇぇッッ!?」
夜中に叩き起こされたおかげで寝不足だと愚痴る万斉は、その時確かに万事屋主人―――坂田銀時の姿を見たという。ならば、昨夜、首をはねられたあの白髪の男は一体―――?
「生き霊、でござろうか?」
「そんなものいてたまるっスか!え?でも、えええ!?」
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