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「み~んな~!!盛り上がってますか~!?」
おぉ~!!とファンからの歓声が。
「LiLiもとっても、まだまだ歌いたい気持ちはいっぱいなんだけど、残念。もうすぐ時間なの。だからみんな、ラスト一曲いっくよ~!?」
その声と共に会場のボルテージが最高まで高まってゆく。
私は軽く一呼吸置いてから、ラスト一曲を告げる。
「……Fate shotgun。」
「ん~っ、つかれた~。」
「あらん、LiLiちゃんもとい、鈴君おつかれ~。」
「 おつかれ様です。今回のライブも無事に乗り切る事が出来ました。皆さんのおかげです!ありがとうごさいました!」
「あらん?無事に乗り切れたのは鈴君の実力でしょお?流石はアイドル“LiLi"ねぇ。」
「あまり言わないで下さいよ?シルフィーさん。」
俺はいつもこんな感じで仕事を終える。
今日も無事にアイドル“LiLi"としてライブを終える事が出来た。
男としては複雑だが、アイドルとしての人気は上がる一方だ。
これもプロデューサーであるシルフィーさんのお陰だ。
……さっきからおネェ言葉で話しているが、あれも立派な男だ。
だが流石に俺を“LiLi"に仕立てただけあって、シルフィーさんもどう見ても女性にしか見えない。
……年齢不詳、本名は神のみぞ知る。
とことん謎の多い人である。
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