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「じゃあ決まりだな。志穂ちゃんと麻生がディフェンスで、残りがオフェンスな」
「はい……」
「平田君達がボール盗られたらお終いなんだからね。頼んだよ」
「出来る限り頑張るよ!!」
片桐さんが元気よく頷き、僕達も「お~!!」と続く。任せてよ!! と言えない辺りなんか締まらない気もするけど、そこはスルーしておこう。
「じゃあ、いきますねー」
片桐さんがニケさん達に声をかけ、ハルにボールを渡して試合再開。素早く神代さんとヘラさんがマークしにくるが、詰められる前にお互いに声を掛け合いパスをだす。
「おいおい。パスだされたら俺達の出番なくなるよ」
「それが麻生ちゃん達からしたら最善の手だからしょうがないですよ。後はニケ様達に任せましょう」
抜いた後も神代さん達は僕達を追いかけてるわけでもなく、談笑していた。
多少イラッとするけど、ニケさん達が油断している今しか得点するチャンスはない。
「三瀬君!!」
「はは、はい!!」
なんとか片桐さんからボールを受け取り、ドリブルで左サイドを上がっていく。
かなり遅いドリブルだというのに誰もマークに来ない。
「親父、3点めはアレやろうぜアレ」
「アレやったら背中痛くなるからイヤだし」
「アハハ。地面固いですからねぇ。私は好きなんですけどぉ」
ってニケさん達、和やかに雑談してるし!? くっ!! 絶対ゴール決めてやる!! ……ハルが。
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