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◆◆◆
作者が調子に乗っているころ、2人はとある部屋に訪れていた。
もちろん、ギルドマスターの部屋だ。
そこにはシオン達と向かい合うかたちで1人の男が座っていた。
「ほ~……、では俺の呼び出しを4時間近く忘れていたのは単にイチャついていたからだと、そういうことか?」
歳の頃は30代後半。
赤い髪を短く刈り込み、瞳は髪と同じ赤。
顔は整ってはいるのだが今は額に青筋が浮かんでいるて、いかにも「怒ってます」といった感じを全身で表している。
彼は『ギルバス・ドイルン』世界に3人しか居ないSSSランク保有者で、二つ名は『灼熱の野獣』。
ギルドマスターでもある。
「まー簡潔に言えばそうなるかな?」
一方、シオンは何故かリラックスしている。
「ギルバス様。申し訳ありません……」
そして何故か刹那がちゃんと謝っている。
三者三様である。
「ま、まぁいい……」
どうやらギルバスが大人の対応を示す。
「え?ホント?マジワリイな!」
一方こちらは完全に子供だ。
「……今回呼んだのは幾つかの連絡と次の依頼についてだ」
シオンの態度に再びキレそうになったがなんとか堪えつつそう切り出した。
「まず、オークの件はご苦労だった。報酬は何時も通りに振り込んでおく」
「んー」
「シオン様。もう少ししゃんと出来ませんか?」
シオンが適当に返事をしたため刹那に注意を受けいる。
が、いつもの事なのかシオンはそれにも生返事で答える。
「ゴホン……。続けても構わないか?」
「すいません、お願いします」
刹那がシオンの替わりに返事をする。
「ここからは少し真剣な話しだ。よく聞いてくれ」
本当に真剣な話しなのだろう。
それを感じとってかさっきまでと違いシオンも心なしか態度を直す。
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