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「まず1つ目だが……シオン、お前には魔法学園に通ってもらう」
「……は?」
思わずシオンが声をあげた。
しかしギルバスの顔は真剣そのもので、とても冗談を言っている様子ではない。
「驚くのも無理はないが、これは決定だ」
「待て、誰がそんなことを言い出したんだ?直接行って話しをつけてくる」
「その必要はないぞ?言い出しっぺは俺だ、文句があるならここで言えばいい。ま、聞かんがな~」
「テメェ……どういうつもりだ?」
「何を怒ってるんだ?学園に行くのに何か不都合でもあるのか?」
「怒って無いし不都合も無い。単純に時間の無駄だろ?俺が今更学園に行ったって学ぶことなんて1つも無いだろう?」
その通りである。
隠してはいるがシオンは『黒衣の救世主』と言う二つ名で呼ばれる世界でも3人しか居ないSSSランクの1人であり、学園に行く意味など全くと言っていいほどない。
しかしここでギルバスは思いもよらぬ事を言い出した。
「お前今幾つだ?」
「あぁ?え~っと……17?」
「シオン様……自分の歳くらい覚えておいて下さいよ……」
「う……」
「それでだ!」
ギルバスが強引に話しを戻す。
「17と言えば学園に通わなきゃいけない歳だろ?つぅ訳だ。諦めろ」
「何言ってやがる!普通通わすなら16からだろ?今、俺は17じゃねぇか!言うのが遅いだろ!?」
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