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「刹那……悪かった……さっきのはデリカシーが足りなかった……これから気をつけ…ます……」
「……そうですよ……スッゴク恥ずかしかったんですから…………それに、誰のせいで大きくなったと思ってるんですか……」
「ん?悪い最後の方が聞こえなかった。もう1回言ってくれないか?」
「っ!な、なんでもありません!あ、夕食の時間ですね!直ぐ用意します!」
そんなこんなで夕食後。
その頃には2人とも気まずい雰囲気は完全に無くなり、食後のお茶を楽しんでいた。
ここに来ての説明だが、刹那の部屋はシオンの部屋とは打って変わって、小洒落たイスやテーブルがあり、普段のクールな刹那の女の子らしい一面を垣間見る事が出来るものだ。
「明日から学園か~。ちょうどいいや、俺はどこの学園に通うんだ?」
「私が通っている所です。教員や生徒の皆さんもとてもいい人達ですよ」
「今更だけどさ……刹那、学校通ってたんだ……何かそう見えないよな~」
ピキッ……
シオンがそう呟いた途端『何か』が、ひび割れる音がした。
「……シオン様?今何かおっしゃいましたか?よく聞こえませんでしたが?」
刹那が普段は見せない満面の笑みを浮かべ、シオンに聞いた。
「私が学校に通うのはおかしいですか?朝も言いましたが私はとても過密なスケジュールをやり繰りしてシオン様に会いに来ているんですよ?」
「ま、待て……刹那。一旦落ち着こう。深呼吸だ……」
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